みなさんは、毎年行われている「産業教育フェア」をご存じですか?
工業や農業、看護などさまざまな分野の専門科目を学んでいる高校生が集って、来場者の小学生や中学生へ向けてプレゼン活動や体験活動を披露する大きなイベントです。
その産業教育フェアに!なんと、普通科である本校の代表生徒4名が、参加してきました!
発表内容は、JICAさんにご協力をいただいた国際協力テーマ、「知ろう、世界の日常」です。
今回の計画ができあがってから夏に有志の生徒を校内で募集したところ、なんと即日に4名の生徒が手を挙げてくれました。「以前から世界に興味があったから」「知らないことを知れる機会だと感じたから」「海外に行ったときに、もっと世界が抱える問題を学びたいと思ったから」など、それぞれがさまざまな理由をもって参加してくれました。
しかし、ここから大変な準備の始まり。
世界をテーマに、何を、どのように、どうやって伝えていくかを組み立てていきます。
ここからのおよそ3カ月間、市ヶ谷の地球広場へいって海外青年協力隊の方のお話を伺って勉強させていただいたり、体験を通じて学びを得たり、学校で何度も会議と話し合いとプレゼンの練習をして、本番へ向けて各々が頑張っていました。もちろん、普段の勉強も学校行事も、部活も委員会活動などもあるメンバー。多忙な中で、誰一人抜けてしまうことなく、そして「どうやったら小学生や中学生に、世界の事を伝えられるか」を問い続け、たくさんのエネルギーをこの活動に費やしてくれました。
こちらは地球広場での様子。
「地球案内人」を務めるべく、モザンビークへ青年海外協力隊として派遣された経験をもつJICAスタッフの方にお話を聞かせていただいたり、広場のなかを案内していただいたりした、とても有意義な時間を過ごしました。
市ヶ谷の地球広場はどなたでも入ることができ、世界のさまざまな現状を知り、一緒に取り組むべき課題を多く共有できる体験エリアや資料、わかりやすいパネルなどが多くあります。
所西生たちは、学校の教室が再現された場所で、ノートがわりになっている板とビンの蓋を興味深く眺めたり、識字能力の大切さを示すパズルをやってみたり、日本では当たり前になっている母子手帳の大切さを感じたりと、学びの多い時間を過ごしました。入口正面の中心エリアでは、水汲み体験のバケツを代わる代わる手に持ち、その重さと何時間も運ぶ大変さを実感。世界のさまざまな場所の日常が、どんどん身近になっていきます。
広場での体験のあとは、さっそく4人で会議室を借りての今後の発表内容の方針の話し合い。
学年も部活や委員会もばらばらのメンバーですが、それぞれの高いモチベーションのもと、先輩がファシリテーションしつつ、話をまとめていきます。
最終的に学校のPC室や自宅でプレゼン資料を各自が作成し、のちに学校で合体させ、それぞれが自分の担当となっているポイントについて順番に発表をしていく、という方向になりました。そして折々にクイズや、地球広場などからお借りした体験グッズなどもちりばめて、聞き手にとってわかりやすく、より身近な内容になるように工夫します。
文化祭に中間考査に毎日の勉強にいろんなやること盛りだくさん!
そんななかで、集まれるときに集まり、スライドを練り、作り直し、また練り・・・を繰り返します。
そしていよいよ迎えた本番当日。
発表のスライドはばっちり。
JICAさんからお借りした民族衣装で世界観もばっちりの状態で、1日頑張ってきました!
場所は大宮ソニックシティの会議室。
ブースは、JICAの方々のご協力により、こんなにカラフルで素敵な雰囲気でした!!
民族衣装やいろんな国々の布、SDGsのバッジや資料、体験グッズが並びます。
ブースには、小学低学年のお子さんや、同じくフェアに参加していた高校生、他校の教職員の方や現地のスタッフの方々など、さまざまな方々にお立ち寄りいただけました。
そのようなお客さんたちに向けて、以下の流れでプレゼン発表をします。
①SDGsを知っていますか?そして、日本の順位とは。ちなみに達成度1~3位の国は?
②世界の貧困について知ろう。そして、教育と就職のつながり、学ぶことの大切さとは。
③体験してみよう!識字の大切さ(3つの瓶があります。どれがお薬?)・食べ物はいろんな国に支えられていまここにある。もし海外から食べ物を売ってもらえなかったらこんな食事に!?(日本が自給食だけになったらこんな3食!)
④助け合いってなんだろう?どうして人は互いに思いやりをもつのか。(自分が助けられた経験・日本の野菜直売所のお話)
⑤お客さんに民族衣装を着てもらい、一緒に記念写真!
朝10時頃から始まって、お昼をはさみ、午前に2つ・午後に3つの計5回。
4人ともフル回転で頑張ってくれました。
プレゼンは、その場その場で相手に合わせたり時間の調整をしながら話したりと、臨機応変に自分のやるべきことをアレンジすることが求められるもの。
今回は毎回、席に座ってくれるお客さんの年齢も人数も雰囲気も違うなか、各々が「何が必要か」を考え工夫しながら、懸命に自分たちの学びを話し続けてくれました。
あらためて、ここまで頑張ってくれたメンバーに感謝です。
ほんとうにお疲れ様でした!!
今回の活動はJICAさんのHPにも載せていただいていますので、よければこちらもご覧ください!
https://www.jica.go.jp/domestic/tokyo/information/topics/2023/1525523_14652.html
今後も本校の生徒たちの頑張りを、ぜひ応援よろしくお願いします。