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一つ一つ仕上げよう!
42日間の夏季休業が終わりました。7月19日の1学期終業式の日に思い描いた日々が過ごせたでしょうか。校長の田中です。WEBサイト、いわゆるホームページにアップした情報は、その瞬間から全世界配信となりますが、これから毎月一日を目途に校長室から所沢西高校の生徒の皆さんに向けた応援メッセージを綴りたいと思います。時間のある時に読んでもらえると嬉しいです。
さて冒頭の話を受けて…。時間は万人に平等に用意されていましたが、「こんな筈ではなかった。あの日に戻りたい。」と思っている人もいるかも知れません。しかし、時間は戻ってきません。そこで、さかのぼること1学期の始業式。進路指導主事の先生がおすすめの三つの習慣について話をしていました。記憶にある人は素晴らしい。その三つ目として「後悔ではなく『次はどうするか』を考える習慣をつけること」をあげていました。「後悔はすでにおこってしまった失敗などに対して落ち込んだりすることであるため、未来には何もプラスにはならないこと。一瞬後悔したとしてもすぐに頭を切り換えて次に失敗しないための方策を考えること。そうすることで失敗すること自体も減っていき失敗した自分を卑下することも減るため、自己肯定感を高めることができる。」と結んでいました。夏季休業中の時間の使い方について後悔している人は、今後のよき教訓として、「次はどうするか」を考えましょう!
次はどうするか?それが今回の「校長室より」のテーマ「一つ一つ仕上げよう!」です。人によって受け止め方に差はあるとしても、目の前に山のような、やらなければならない課題、宿題、仕事などがあると「無理!」と言いたくなることでしょう。しかし、これもやりようによって大きなストレスなく乗り越えられるものです。ひところ仕事ができる人は、一度に幾つもの仕事を同時併行でこなす、とビジネス書などで華やかに紹介されたこともありました。実際、いくつもの重要案件を抱え、併行して仕事をこなしてしまうスーパーな人もいると思います。
結論から言うと、それでも一つの課題、宿題、仕事に一点集中して一つ一つこなす方が効率がよいようです。近年、脳科学の研究成果が様々な場で紹介されています。スタンフォード大学やマイクロソフトの基礎研究機関の研究では、「人にはマルチタスク(短時間で切り換えながら複数の作業をやること)は不可能」、「マルチタスクは非効率」「マルチタスクによって生産性が40%減少した」などの研究結果が報告されています。皆さんも、やらなければならないことをため込んでしまい、どう対処しようかと途方にくれたことがあるのではないでしょうか。腹をくくって一つ一つやるしかない、と割り切って進めたところ案外順調に終えたという経験もあるのではないでしょうか。第一は、計画性をもって取り組むことが重要ですが、それでも課題が山積みになってしまったり、一度に多くの案件が降りかかってくることもあります。そうした時は、是非、「一つ一つ仕上げ」、やり遂げてください。この方が人間の脳は力を発揮してくれるようです。
埼玉県所沢市
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