令和4年11月

物事を肯定的に捉え、言葉を前向きにして希望を叶えよう

 今年の4月を思い出してください。所沢西高校に入学して、2年生になって、進路を決める3年生になって、皆さん一人一人がそれぞれの目標を描いたことと思います。今年こそは…、と思う反面、そうは言ってもと、初めの一歩が踏み出せないでいる案件もあるでしょう。「そもそも…、」「自分には無理」と否定的に考えてしまう人は今現在、自分が持っている人的資産、物的資産を一つ一つ確認してみましょう。「資産」というと何だか大袈裟ですが、要は今現在どんな環境が与えられているかを確認するのです。

 さっそく始めましょう!まずは、皆さんを大切に思い、共に生活してくれている親、保護者がいる。住む家もある。毎日ほぼ不自由なく食事ができる。学校にくれば自分の所属するクラスがあり、机・椅子があり、自分の居場所がある。自分の健康や学習状況を気にかけてくれる担任の先生はじめ教科担任の先生がいる、中学生にとって憧れの学校の一つの所西、西校に今いる!…等々。これは所沢西高校に登校して学校生活を送っている皆さんを外側からみた最低限の資産、環境です。当然のことながら全ての生徒はもっと沢山の人的物的資産を有し、よき環境の中にいるのではないでしょうか。例えば、「お母さんは料理がかなり上手い!」とか「所西に合格したことを超喜んでくれてお祝いをくれ、今も高校生活を応援してくれる親戚がいる」、「おはよう、と折に触れて声を掛けてくれる近所の方がいる」、とか「わがままを受け止めてくれる友達がいる」、「親身になって話を聞いてくれる先生がいる」、「小テストが合格ラインに達せず、放課後などの補習・補講に付き合ってくれる(!?)先生がいる」など、よくよく考えると多くのことが付加されるはずです。これは挙げれば挙げるほど幸福感、自己肯定感が高まると思います。そう考えると皆さんを取り巻く環境はそう悪くない、というよりかなり恵まれた環境にいることに気づかされるのではないでしょうか?この「物事の捉え方を変えて、さらに日常で発する言葉を前向きに変えていこう」というテーマで校長室よりを準備していたところ、ベストセラー書籍『学年ビリのギャルが1年で偏差値40上げて慶応大学に現役合格した話』の著者、坪田信貴さんの講演を聞く機会を得ました。多くの内容が詰まっていましたが、学習のスタート段階で「リフレーミング、物事の枠組みを取り換えて、違う視点で捉え、ポジティブに解釈できる状態にすること」について触れていました。私の話しの裏付け的に坪田さんのリフレーミングの話を引用させてもらったところで本題に戻ります。

 皆さんが目標に向かって努力している今現在の置かれている状況は、決して悪くないという話をしました。少しリフレーミングできましたか?リフレーミングして、ここから本題です。これから皆さんが日常で発する言葉を前向きなものにしてほしいという提案です。当然のことながら人は、プラスのこともマイナスのことも吐きます。改めて「『吐』く」という字をよく見ると「口」に「+」「-」と書きます。文字通り「口」から「+」=プラスも「-」=マイナスも発するのが「吐く」です。「自分には無理だ」「やったことない」「もともとできない」など、口からマイナスの言葉を無意識のうちに発していませんか?

 先ほど皆さんの人的物的資産の確認、リフレーミングをしましたので、少しマイナス方向に向かうのをストップ出来るのではないでしょうか。「難しそうだけど、やってみよう」「出来るかも!」「初めてだからこそ、やってみる」「つまずいたら誰かに教えてもらおう」…。頭では理解したつもりでも、つい愚痴やマイナスの言葉を言ってしまったり、否定的な言葉を発したくなることもあるでしょう。それでも少しずつマイナス言葉を減らしていく努力をしてみてください。そうすればやがて・・・

「吐」の「-」が少しずつ消えて …→「叶」=「叶う」

になっていくというストーリーです。是非、トライしてみてください。